講演・執筆

2025年8月25日

2025年12月9日「コンピュータシステムバリデーション(CSV)で要求される各規制・ガイドラインの理解」を講演いたします。(オンライン開催)

開催:2025年12月9日(火) 13:00~16:30 (ZOOMによるオンライン開催)
主催:株式会社R&D支援センター
演題:コンピュータシステムバリデーション(CSV)で要求される各規制・ガイドラインの理解
~FDA/ISPE/EMAの各規制およびデータインテグリティ、供給者監査の実践的な知識まで幅広く解説~

※本セミナーでは、講師からの紹介割引がございます。セミナーをお申込みいただく際は弊社へお問い合わせください。

コンピュータ化システムバリデーション (CSV) は,ICH E6では「コンピュータ化システムが要求される仕様について,システムの設計から廃棄まで又は新システムへの移行まで常に満たすことを検証し,文書化(記録化)するプロセス」と定義されています。「要求される仕様」が満たされるということは,単にコンピュータシステムが機能を果たすことをテストするというよりも,コンピュータ化システム(すなわち自動化された業務プロセス)が要求仕様を満たすことを確実にするということです。

薬事規制ではCSVを実施することは求めていますが,その方法について詳細は規定していません。CSVの実施方法を示すガイドラインは,規制当局及び民間団体からいくつか発行されています。2022年以降もFDAの「Computer Software Assurance」,ISPEの「GAMP 5 2nd Edition」,EMAの「Computerized systems and electronic data in clinical trials」,FDAの「Electronic Systems, Electronic Records, and Electronic Signatures in Clinical Investigations Questions and Answers」が立て続けに発行されてきており、2025年も1月にICH E6 R3,7月にPIC/SのAnnex 11の改訂版ドラフトが発行されています。

これらのガイドラインで定められている内容は、他の業界ともほぼ共通な,コンピュータシステムの信頼性を向上させるためのITグッドプラクティスに他なりませんが,計画・報告や文書化などGxPグッドプラクティスの要素も盛り込まれたものとなっており、システム供給者が対応に苦慮しているのもこの点にあります。過去20年以上にわたってリスクベースという言葉が唱えられていますが,文書を過剰に作成してしまうケースや,逆に期待される文書・記録がまったく作成・承認されないケースが未だ散見されます。IT業界の進歩が急速なこともあり,単にテンプレートを埋めたり,チェックリストに従うだけでは,最適なCSV対応ができない場合も多々あります。

本講演では,受講者の皆さんが規制・ガイドラインの表面的な要件に振り回されることなく,説明責任を果たせるCSV実施方法を決定できるように,CSVの本質・基礎をしっかり理解できるようにすることを目的とします。