かわら版

2022年4月8日

今週 eClinical Forumより、電子カルテシステムの規制適合性をチェックするためのチェックリストである「eSource Readiness Assessment (eSRA)」と 治験に関係するグローバルの規制要件をまとめた「eCF Requirements」の2022年版がリリースされました。いずれも無料でダウンロードできます。

eCF Requirementsについて

規制当局から発行されている電子治験データに係る規制及びガイダンスは、発行された時期が異なり、また要件の深さ・範囲や記載粒度も異なります。eClinical Forumの様々なバックグラウンドを持つメンバーが広範な経験を持ち寄り、FDA、EMA、PMDA、ICH等の規制・ガイダンスで定められている電子治験データに係る要件を、40件ほどの要件にまとめたものです。

eCF Requirementsは、治験依頼者、CRO、システムサプライヤの他、すべての治験関係者に有用です。eCF Requirementsにより、電子治験データについて何が求められているのかを理解することができますし、治験に係るシステムの要求仕様を検討する際にも利用できます。

eCF Requirementsは毎年更新されており、eClinical Forumメンバーは最新版を、それ以外の方は1年前の版を無料でダウンロードすることができます。

ダウンロードは、https://eclinicalforum.org/downloads からお願いします。

eSRAについて

電子カルテシステムは、治験実施施設においてますます利用されるようになってきており、それに伴い、治験依頼者には、電子カルテシステムが治験に利用するための要件に適合していることを確認することが期待されています。しかしながら、各治験実施施設が、電子カルテシステムに関する各極のすべての要件を洗い出すことは容易ではありません。さらに、治験依頼者が独自のチェックリストを利用しているため、対応が一層複雑となっています。

eClinical ForumのeSRAは、治験に利用される電子カルテシステムに関するグローバルな要件に基づく一連の設問から構成されるチェックリストです。eSRAを用いることにより、治験実施施設、治験依頼者の双方が、電子カルテシステム等から得られるデータが治験におけるeSourceとして利用してよいか判断することができます。

eSRAは無償で2016年から提供され、これまで、世界中の規模の異なる治験依頼者、数千の治験実施施設に利用されています。

eSRAは毎年更新されており、無料でダウンロードすることができます。

ダウンロードは、https://eclinicalforum.org/esra からお願いします。

eClinical Forumについて

eClinical Forumは、グローバルに活動する、非営利・非商業的な、特定の技術に依存しない団体であり、医薬、バイオテクノロジー、及び関連する業界のメンバーから構成されています。eClinical Forumの使命は、治験データの電子的な収集、処理、申請に係るシステム、プロセス、役割に関する分野で業界に貢献することです。詳細については、ウェブサイト https://www.eclinicalforum.org をご参照ください。